ナポリを見たら死ぬ

南イタリア、ナポリ東洋大学の留学記。なお実際にはナポリを見ても死ぬことはありません。

ィタリァ語でゎXゃKゎ使ぃません

ローマ字は全部で26文字あるが、イタリア語では基本的に21文字しか使わない。イタリア語においては、J, K, W, X, Yの5文字はほとんど外来語を表記するときにしか使われないのだ。

ところがそんな文字を好き好んで使う連中がいる。とりわけXとKを。

Xは"per"、Kは"ch"や"c"の代用として使われるのだ。つまり、たとえばイタリア語では英語のbecauseはperchéなのだが、xkéと書くやつらがいる。同じくforはperだからxと書かれるし、接続詞のthatはcheなのでkeになってしまう。

そんなわけで、"Anche perché mi ha detto che 〜〜"「それに〜〜って言われたから」という文章は、"Anke xké mi ha detto ke〜〜"「それに〜〜ってぃゎれたヵら」という具合になる。やめろ。本当にやめてくれ。頭が痛くなる。

かつてSMSでやりとりしていた頃は、制限文字数におさめるために節約的な意味もあったらしいのだが、今ではそんな意味はあるはずもなく、単純に打つのがめんどくさいという理由だけで本来使わないアルファベットで省略した書き方をしているわけだ。しかし今のスマホには予測変換もあるわけで、言うほど入力は面倒ではないだろう。というか、自動で修正入力されてしまうから、いちいち直すほうが余計な手間がかかるのではないかと思う。現に、"Anke"と打ったら勝手に"Anker"になってしまった。

なのにどうしてxやらkを使いたがるのかわからない。わからない。そして極めて印象は良くない。かつて日本で流行ったギャル文字を読まされているときのような困惑を感じる。