ナポリを見たら死ぬ

南イタリア、ナポリ東洋大学の留学記。なお実際にはナポリを見ても死ぬことはありません。

ナポリでは卒業パーティーを開くと火炎放射器を持ったカラビニエリを送り込まれる

video.corriere.it

ナポリを含むカンパニア州でもCOVID-19の感染者はジワジワと増えている。3月28日頃に1,500人、4月初頭には3,000人の感染者を数えることになる、という予測も出ている。

そのためカンパニア州知事のデ・ルーカ氏は抑え込みに必死だ。もともと、散歩の禁止出前サービスの中止など、国レベルでの規制よりさらに一歩踏み込んだ州知事令を出して対応にあたってきたデ・ルーカ氏だが、ついにキレた。そもそも、イタリア北部が封鎖されるという話が出たとき、少なからぬ人々が南に脱出したことや、さらには、感染防止のための責任ある行動が叫ばれ始めていたのに、飲み会に興じる若者がいたことを無責任な行動として非難し、そうした無責任な行動が感染を拡大させているのだ、と知事は言う。まあ、たしかに、イタリアでいまいち感染拡大に歯止めがかかっていない感じがするのは、未だに好き勝手に行動している人々がいるからなのだろうな、という気はする。

しかしすごいのはデ・ルーカ知事の毅然とした態度である。それは知事がFacebookで発信したライブ配信でのメッセージであった。曰く、ちょうど今は大学の卒業シーズンなので、知事の耳にも「若者が卒業パーティーをやりたがっている」などという知らせが届くそうだ。「カラビニエリ(軍警察)を送り込むぞ」、と知事は言う。そしてさらに、火炎放射器を持たせて送り込む」と言い切るのである。「卒業パーティー2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月後にでもやればいい。ありえない」。知事の本気度が伺える。でもここまで言わなきゃいけないってどうなんだ。