ナポリを見たら死ぬ

南イタリア、ナポリ東洋大学の留学記。なお実際にはナポリを見ても死ぬことはありません。

たまにはアルティメットの話をしよう

何やら、『アルティメット解体新書』なるものを書き始めた人たちがいる。元チームメイトなのだが、おそらく、コロナの影響で練習ができず、うずうずしているのだろうと思う。悪く言えば暇なのだろう。かくいうぼくも、ウイルスの感染拡大に伴うロックダウンの影響で、予定されていた大会がいくつも中止になってしまい、すっかりアルティメットから離れてしまっている。が、下の記事を読んでいて、少し刺激されるところがあったので、ぼくも一つ考えを書いてみる。

tokyodarwin.hatenablog.com

そんなわけで、今回の記事はイタリアとは何も関係ありません。ご承知おきください。

ハンドラー1のディフェンスの立ち位置はどこなのか?

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https://tokyodarwin.hatenablog.com/entry/2020/05/09/121703 より引用

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https://tokyodarwin.hatenablog.com/entry/2020/05/09/121703 より引用

(上図はぼくの著作物ではありません。前掲の記事より引用しました。問題があればご連絡ください。)

ぼくはこの”問題1”に対して、自分がハンドラー1のディフェンスだったら、”回答1”のようなディフェンスはしない。もちろん、(言い方は悪いが)スローワーが本当に下手くそだったり、ものすごい暴風が吹いていたりすれば、回答のように離れてディフェンスすることもあるだろう。ただし、”問題1”の(あいまいな)条件に従うのならば、自分のマークすべき相手を離すことはしない。(スローワーとハンドラーの距離、スタックの長さなど様々な状況に左右されるので全ての状況に当てはまることは言えない。)

なぜか。ぼくは基本的にハンドラーのディフェンスは相手に近ければ近いほどいいと思っている。もしも図のように、オープン駆け上がりを止めるために、(たとえ1メートルでも)相手から離れてついてしまうと、たしかに駆け上がりは止められるのだが:

1)間違いなくインサイドスローが出る。スローワーが「飛び抜けて上手」くなくても出る。

2)インサイドが出ると、そのあとのブレイクパスが止められない。インサイドスローが出れば、自分はストーリングに入らなければならないが、そもそも離して付いていたので追いつくまでに時間がかかる。するとストーラーとしてブレイクスローを止めることは困難を極めるし、ミドル以降のディフェンスをしているチームメイトにしても、当然オープン側に付いているのでブレイクスローをカットすることはできない。

3)というかそもそもターンオーバーをおこせない

なるほどたしかに、優先度的にはオープン駆け上がりのほうがディフェンスの必要性は高い。だがそこだけを守れていればいいのか、ということだ。この状況で駆け上がりをされることは、ほとんど即死を意味するが、一方で駆け上がりを防いだ代わりにインサイドスローを投げられてしまっては、なんとか致命傷ですんだ、くらいのものでしかない。結局死ぬ。

それにそもそも、”問題1”のように、ハメ側のサイドライン際にディスクがあるような状況は、ディフェンスとして勝負のかけどころじゃないのかと思う。”詰アルティメット”というくらいなのだから、相手を詰んだ状態にしたいわけで、だとすればインサイドに比較的安易な逃げ道・打開策を提供するわけにはいかないのだ。なので、ぼくであれば:

1)ハンドラー1にくっつく。「密です」と言われないように文字通り2ミリくらいは離れておく。

2)その際、自分の身体でオープン駆け上がりのコースを消す。どんなに相手の足が早くても、自分の身体をすり抜けることはできない。

3)そうしてインサイドスロー・またはブレイクスローにプレッシャーをかけていく。ここでディスクを落とす。落とせなくてもすぐにストーリングに入り次のスローは投げさせない。

ぼくが言いたいのはマンツーマンディフェンスは1vs1であり7vs7でもあるということ

実際のところチームの方針やら目指すレベルなどにもよるので一概には言えない。が、本気でターンオーバーを狙っている状態で、チームメイトが上図のように離してディフェンスしていたらぼくは「あいつ疲れてんのかな」と思うだろうし、「いや別に疲れてないよ」などと言われてしまったらその場に崩れ落ちるだろう。なぜなら、極端に悪く言えばサボっているようにしか見えないからだ。離してディフェンスをするのは楽だが、肝心なところが止められない。たしかに、ストーラーがいるからインサイドや裏は出づらい・出ないはず、だからおれはオープン駆け上がりを止めればいい、という考えは間違っていない。しかし、これではマンツーマンディフェンスの1vs1の側面に甘えて、7vs7をサボっていることになる。おれが守るのはここ、あいつが守るのはここ、それぞれ自分の絶対に守るべきところを守ればいい、という考え方はよろしくない。自分が守るべきところを絶対に守りつつ、自分の守れる範囲を拡大していく・味方の尻を拭えるようにするのがマンツーマンディフェンスの正しい考え方だ。たしかに、あいつがあそこを守っているから、おれの守るべきところはここ、というのはマンツーマンディフェンス基本的な考え方だが、各人が最小限の範囲だけを守るだけのでなく、最大限の範囲を守るようにすることで、1vs1が7vs7になる。あいつはあそこ、だからおれはここ、という態度は、7vs7の役割分担をしているように見えて、実はただの1vs1の集まりにすぎなかったりする。