ナポリを見たら死ぬ

南イタリア、ナポリ東洋大学の留学記。なお実際にはナポリを見ても死ぬことはありません。

イタリアの公的医療保険SSNに加入する

全く面白い話ではないのだが、前回の記事から約3ヶ月に渡り何も書いていないので、たまには更新してこのブログがまだ生きているということを全ワールド・ワイド・ウェブに対してアピールする。

イタリアには日本の国民健康保険にあたる、SSN = Servizio Sanitario Nazionaleという公的医療保険制度がある。イタリア国民は誰もが無料で加入している制度なのだが、外国人居住者であっても一定金額さえ支払えばその恩恵に与ることができる。そしてこの制度に加入すると、公的医療を無料で受けられるうえに、「かかりつけ医」というものを選択することで、何か病気をしたときには受診できるようになっている。僕は今日、ASLと呼ばれる地域の保健局の窓口で加入手続きをした際に、家から150mくらいのところの医者をかかりつけ医として選択した。お腹が痛くなったりしたらこの先生のお世話になるのだろう。ちなみに電話で往診を依頼することもできるらしい。これが全部無料なのだからイタリアの公的医療保険制度は意外と頑張っている。

さてこのSSNに加入しようと思う方がこのワールド・ワイド・ウェブ上には存在するかもしれないので、自らの備忘録も兼ねて、手続きについて記しておく。

まずは必要な書類を用意する:

  • パスポートおよびそのコピー
  • 滞在許可証およびそのコピー。滞在許可証申請中であれば、郵便局から渡される半券。
  • Codice fiscaleおよびそのコピー。Agenzie delle Entrateでもらえる。
  • Autodichiarazione di residenza。居住地の自己証明書類。ググるとフォーマットが見つかる
  • (学生であれば)在学証明書
  • 保険料を振り込んだ際の領収書

保険料は学生の場合149.77ユーロだが、自営業者などは所得によって変わる。振り込みはBollettino postaleで行う。振込先は地域ごとに異なるが、ネットで探せば出てくるだろう。

さて書類の用意が済んだら、自分の地域のASLの窓口へ向かう。そのためには自宅の住所がどこのASLの管轄区域にあたるのか確認しておく必要がある。

あとはASLの窓口でSSNに登録したい旨を伝えれば手続きしてくれるはずだ。ここでMedico di base=かかりつけ医を選ぶことになるのだが、特にこだわりがなければ「家に近い医者にしてくれ」と言えば良いし、女性の先生がいいとか、若い先生がいいとか、要件があるのなら事前に調べておくことをおすすめする。友人は事前に医者と面談してかかりつけ医を決めたと言っていたので、こだわるならば医者に連絡してもいいだろう。

登録がすめば仮のTessera sanitaria = 保険証としてA4一枚の登録証明書のようなものがもらえる。これさえあれば一応かかりつけ医に診てもらうことはできるらしい。Tessera sanitaria自体は一ヶ月以内に自宅へ郵送される。