ナポリを見たら死ぬ

南イタリア、ナポリ東洋大学の留学記。なお実際にはナポリを見ても死ぬことはありません。

月収エスプレッソ一杯円

 

気がついたら新型コロナの感染爆発でイタリア全土がロックダウンに突入してから一年が経っていました。はるばるイタリアまで留学しに来たのに、もう一年間一度も大学の教室に足を踏み入れていません。新型コロナはクソです。なお、去年の秋頃、中世・ルネサンス思想史の教授が、「今のパンデミック土星山羊座の位置にある影響だから、12月以降状況は改善していく」などと意味不明な発言をしたのですが、案の定占星術は全くもって当てになりませんでした。

ところで僕はもともと、このブログを使って、ナポリでの留学生活について書きつつ、おまけの広告収入で日々のコーヒー代を稼ぐことを目論んでいました。このブログはイタリアにかぶれているので、ここで言う「コーヒー」とは当然エスプレッソのことを指します。さて、イタリアのバールでは、エスプレッソはだいたい80セントくらいに価格設定されていることが多いです。為替レートにもよりますが、大まかに言って100円くらいですね。なので、食後だったり、散歩中だったり、街なかのあちこちにバールがあるので、ふらっと立ち寄って気軽に一杯飲めるわけです。そして僕も多くのイタリアかぶれのご多分に漏れず、しばしばバールに立ち寄っては一杯やるタイプだったので、このブログであわよくば毎日一杯のエスプレッソ代を稼いでやろうと思っていました。まあ、あまり期待はしていなかったにせよ、一日100円くらいならいけそうな気がしますもんね。

ところがこのブログを開設してから今に至るまでの広告収入をもとに計算したところ、僕の月収はおおよそエスプレッソ一杯分に相当することが判明しました。さらに悪いことに、広告収入が引き出せないのです。僕はイタリア在住者としてGoogleAdsenseに登録しているのですが、試しに今までに得た広告収入を引き出そうとしたら、イタリアの銀行口座番号が必要だということを知りました。僕の銀行口座はドイツの口座番号を割り振られているので、貯まったエスプレッソ代はGoogleAdsenseの管理画面にむなしく表示される数字にしかなりません。イタリアの口座を開くことは不可能ではないけれど、様々な手続きや書類を用意するのもめんどくさいし、毎月の口座維持費もかかって余計な出費が増えるだけなので、すべてを諦めることにしました。実質月収ゼロです。本当にありがとうございました。