ナポリを見たら死ぬ

南イタリア、ナポリ東洋大学の留学記。なお実際にはナポリを見ても死ぬことはありません。

ベルルスコーニによるグレタの評価

https://video.repubblica.it/politica/chiedono-a-berlusconi-un-parere-su-greta-thunberg-lui-racconta-storiella-su-viagra-e-donne-svedesi/345743/346327

ベルルスコーニはイタリアの首相経験者で、色々とスキャンダルが多すぎたので日本でも名前程度は知られていることだろうと思う。もう83歳のおじいさんなのだが、今も政治家として第一線で(多くのイタリア人からは望まれない)活躍をしている。

冒頭のURLは、そんなベルルスコーニへのインタビュー映像だ。最近話題の環境活動家の少女について、「グレタについてどのようにお考えかお聞かせください」と質問されたベルルスコーニ。「人生には重要な局面がありますよね」などと真面目に話し始めたかと思ったが、どういうわけかバイアグラと3人のスウェーデン人女性の小噺を始めてしまう。

なんでも、彼の友人アンドレアがそのまた友人であるカルロのもとへ行ったとき、アンドレアはカルロから、スウェーデン人女性3人と週末を過ごすのでバイアグラを10錠求められたのだという。本物を渡したら脳卒中でもおこしかねないと心配したアンドレアは、「バイアグラよりもっといいのがあるんだ」と言って偽薬をカルロに渡す。週明け、アンドレアが薬局へ行くと、開店待ちの人だかりにカルロがいるのが見える。カルロは何やら手を振っているので、アンドレアは、プラセボ効果で上手くいったようだとホッとする。ところがいざ近づいてみるとカルロは、「みっともないことになっちまったよ」と言うのだった。

いやもう、全く意味がわからない。グレタはスウェーデン人だが、それ以外一切この話に関わりがない。なんでこんな話をしたんだ。ただ、この話を終えたあとで一応、少しばかりグレタへの評価を述べている。「彼女は利用されている」と思っているらしい。最初からそう言えばよくない?

ベルルスコーニはこういう下衆さにおいてはかなり首尾一貫している。2010年頃、彼の首相在任中にブンガブンガという売春パーティのスキャンダルがあった。20人近い売春婦を呼んだ乱交パーティをしたとか、その中に未成年がいたとかいって問題になった事件だ。そういうキャラクターがあるから、これもなんとなく納得できてしまう。まあ、イタリア政治の当事者であるイタリア人からしたら、ため息しか出ないだろうが。

ところで、ブンガブンガベルルスコーニのおかげでイタリアでは誰もが知っているスキャンダラスなワードなのだが、なんと東京の渋谷にまさしくブンガブンガという名前のイタリアンビストロがある。売春宿じゃないのでよかったが、一体どんな意図があってこんな店名をつけたのか気になる。どなたか確認してきてもらえますか。僕は行ったこともないですし回し者でもありません。